これからの子供たちを応援したくなる一冊。ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

イギリスに暮らす母である著者と、息子と(ときどきオトン)のふれあいを描いたノンフィクションエッセイ。とても読みやすくスイスイ読めます。しかし文章の軽やかさに対し、物語が持つメッセージはとてもシリアスで重厚。イギリス社会に … 続きを読む これからの子供たちを応援したくなる一冊。ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

本は漢方薬のように、じんわり強くしてくれる。頭木弘樹『絶望読書』

難病によって長い期間、絶望の中を過ごした著者自身の体験から「読書は命綱である」というメッセージが込められたベストセラー。エッセイが全体の半分、もう半分はブックガイド(映画やTVドラマも含まれる)といった構成です。日常的に … 続きを読む 本は漢方薬のように、じんわり強くしてくれる。頭木弘樹『絶望読書』

「雑草魂」は力強さのことではなく、多様性のことだった! 稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』

「雑草魂」という言葉があるように、雑草には力強いイメージがありますが、そんな雑草も実は巧みな戦略をもってサバイブしていることに、この本を読んで驚きました。 商品として売り出される野菜や花などの作物は、人間があつらえてくれ … 続きを読む 「雑草魂」は力強さのことではなく、多様性のことだった! 稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』

赤瀬川原平の小気味いい文章に完全ノックアウト!パンチラインがてんこ盛り。赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』

基本的に日本史には全く興味はないですが、日本の美意識としての「わび・さび」がどんなものかを知りたいと思ってこの本を手に取りました。 でも千利休といえば日本史の教科書の中の人といったイメージが強かったので、もし千利休ヒスト … 続きを読む 赤瀬川原平の小気味いい文章に完全ノックアウト!パンチラインがてんこ盛り。赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』

2000日のヒマか、2000日の業か? 上田啓太『人は2000連休を与えられるとどうなるのか?』

仕事をやめた日から約2000日のあいだ、懇意にしている相手宅の一畳半の物置部屋で暮らし、働かずに(雑誌の大喜利コーナーへの投稿・採用で月数万ほどの報酬あり)過ごした著者の実話です。 帯には「衝撃のドキュメント」とあります … 続きを読む 2000日のヒマか、2000日の業か? 上田啓太『人は2000連休を与えられるとどうなるのか?』