百年文庫―全巻揃えたくなる美しさ

「百年文庫」。全100巻からなるこのアンソロジーは、それぞれの巻がタイトルに漢字一文字を戴いており、『嘘』なら宮沢賢治「革トランク」ほか1篇・与謝野晶子「嘘」ほか1篇・エロシェンコ「ある孤独な魂」ほか3篇というように、3人の作家の、漢字の意味やイメージに合う短編がいくつか収録されています。

百年文庫62 嘘 / 宮沢賢治・与謝野晶子・エロシェンコ / ポプラ社 / 2011
百年文庫62 嘘 / 宮沢賢治・与謝野晶子・エロシェンコ / ポプラ社 / 2011

漢字一文字をタイトルに、という斬新で素敵な思いつきもさることながら、作家を3つの星に見立て、星座を構成させるという発想には、心の底から感服させられました。こんなアイデア、どこから湧いてくるのでしょう?

さらにこのシリーズ、複数冊集めて番号通りに並べると、背表紙のタイトルの下にあるマークと帯の色がとても美しいグラデーションを織り上げるのです。書店や図書館に全巻並べられている様はまさに壮観、つい全巻揃えたくなってしまいます。カバーを外しても、その下にはオリジナルの版画が……。ほんとうに隅から隅までこだわった装丁で、眺めているだけでも幸せな気持ちになれます。

100冊集めるのは、お財布的になかなか厳しいものがありますが、いつかは全巻揃えてみたいものです。

当店では、全集やアンソロジーの全巻セットの買い取り大歓迎です。出張買取も承りますので、お気軽にお問い合わせください

『文字本』

タイトル通りに文字ついていろいろと載っている本です。「へのへのもへじ」があったり、漢字と絵を組み合わせて意味を表現していたりと見ているだけでも面白いです。同じ文章でも文体が違うだけでも印象が変わって見えるのも興味深いですね。本の表紙は凄いシンプルですが、中はかなり詰まっている一冊です。

文字本 / 片岡朗 / 誠文堂新光社 / 2006
文字本 / 片岡朗 / 誠文堂新光社 / 2006

文字本3

文字本2

当店では、語学やデザインなどの書籍も取り扱っております。ぜひご来店くださいませ。

『デコ★ロール作っちゃお!模様入りロールケーキ』

キャラ弁やデコ弁は聞いたことがありましたが、デコ・ロールというものもあったんですね!本の中を見るとライン模様のものから鯉のぼりの柄までいろいろなレシピが載っています。どれも本当にかわいいデザインですし、美味しそうです。子供に誕生日やハロウィンのメッセージなどを書いてあげたら喜ばれそうですよね!

デコ★ロール作っちゃお!模様入りロールケーキ / Junko / メディアファクトリー / 2010
デコ★ロール作っちゃお!模様入りロールケーキ / Junko / メディアファクトリー / 2010

当店では、夕食・お弁当・お菓子などのレシピ本もいろいろ揃えております。ぜひご来店くださいませ。

『エンジェル・ハート』

来月からドラマ版が始まる『エンジェル・ハート』です。ドラマのキャストは上川達也さんの冴羽獠などイメージに近い人ばかりで期待しています。昔の『シティハンター』の映画はジャッキー・チェンで、スイーパーなのにカンフーアクションになってたので・・・。『シティハンター』の漫画もアニメもリアルタイムで見ていたので続編ではありませんが、この作品が読めるのは嬉しいです。ドラマも原作漫画のこの先の展開もすごく楽しみです。

エンジェル・ハート / 北条司 / 徳間書店
エンジェル・ハート / 北条司 / 徳間書店

当店では、エンジェル・ハートなどのドラマや映画原作のマンガ、小説の買い取り大歓迎です。お気軽にお問い合わせください

『ずっとお城で暮らしてる』―本の形をした怪物

今回紹介させていただくのは、シャーリイ・ジャクスンの『ずっとお城で暮らしてる』です。前回の『わたしを離さないで』に続き、タイトルの印象的な作品を選んでみました。

作者シャーリイ・ジャクスンは、どちらかというと恐怖小説で有名な人物のようですが(代表作『たたり』でスティーヴン・キングに激賞されたという経歴の持ち主)、この作品にはホラー要素はほとんど含まれていないので、そちらの方面が苦手な方でも楽しめると思います(いや、微かに、含まれている、かも……? 以下のあらすじを読んで平気なら大丈夫なはず )。

あらすじを簡単に述べると、「主人公メアリ・キャサリン・ブラックウッド(メリキャット)は、彼女の父母や親類を毒殺したと目される姉・コンスタンス(コニー)と、生き残った伯父・ジュリアンとともに周囲から隔絶された屋敷で幸せに暮らしていた。しかし、ある日突然そこに闖入者が現れ、彼女たちの〈美しく病んだ世界〉は崩れてゆくが……? 」という具合です。

カバー裏表紙の作品説明には「悪意に満ちた外界に背を向け、空想が彩る閉じた世界で過ごす幸せな日々」とあり、この説明文からすでに、桜庭一樹が「本の形をした怪物」と評した、この作品の独特の雰囲気が漂ってきます。花でいうならジギタリスのような、あの、観賞用に栽培されるくらい綺麗なのに猛毒のある感じ。

ずっとお城で暮らしてる / シャーリイ・ジャクスン / 東京創元社 / 2007
ずっとお城で暮らしてる / シャーリイ・ジャクスン / 東京創元社 / 2007

作中に「メリキャット お茶でもいかがと コニー姉さん/とんでもない 毒入りでしょうとメリキャット」ではじまる歌がでてくるのですが、この歌、解説を読むに、すこし違った訳のバージョンで曲がついているようですね。歌ってみたいような、みたくないような。

かなり癖があり、人を選ぶ作品ではありますが、ピンときた方はぜひ読んでみてください。

ところで、ここ数年の疑問なのですが、創元推理文庫で文庫化される作品って、どういう基準で選ばれているのでしょう。「推理」要素が、ないとは言えないにしても、ほとんどないに等しい作品が結構選ばれている気が(桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』であったり、J.M.スコットの『人魚とビスケット』であったり、この『ずっとお城で暮らしてる』であったり)。読み終えたあと、つい「“推理”……? 」と首をかしげてしまうんですよね。まあ、結果としておもしろい作品を揃えてくれているので、文句はないのですが。

当店では、創元推理文庫の買い取り大歓迎です。出張買取も承りますので、お気軽にお問い合わせください