岡本太郎『眼 美しく怒れ』

岡本太郎の随筆集『眼 美しく怒れ』。「芸術は爆発だ」で有名な岡本太郎がその《眼》で見た世界が綴られた本です。

岡本太郎の代表的な作品の「太陽の塔」や彫刻作品「若い夢」や数多くの色鮮やかな絵画作品を見ると、芸術的な評価については分からなくても凄い迫力やパワーを感じます! 店員Sが覚えている岡本太郎はバラエティ番組で目を見開いていた面白い人という印象が強いです。ただその鋭い眼力と熱い言動も忘れられません。この本はそんな岡本太郎の力をもらって元気になれる一冊です。

眼 美しく怒れ
眼 美しく怒れ(実学創書) / 岡本太郎 / チクマ秀版社 / 1998

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中原淳一編集『女の部屋』

中原淳一が創刊した雑誌『女の部屋』です。ファッションや料理などくらしについて、そして中編小説やコラムなどがあり内容が濃い女性誌ですが、体調悪化ですぐに廃刊になってしまった雑誌です。

中にも中原淳一がイラストや文章を書いていますが、やはり表紙のイラストが一番目を引きますね! モダンで美しい女性のイラストが本当にいいですよね〜。亡くなられて30年以上経つのに今でも人気があるのが分かります。

[雑誌] 女の部屋 NO.1, NO.2 / 中原淳一編集 / 昭和45年
[雑誌] 女の部屋 NO.1, NO.2 / 中原淳一編集 / 昭和45年

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200年後の火星でも

レイ・ブラッドベリの名は知っていても、作品を読んだことはない、という人は案外多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人だったのですが、これはいかんと思って高校3年生のとき受験勉強の合間に『10月はたそがれの国』を読んでみました。感想は、面白い、けどどうもピンと来ない、というもの。アメリカンジョークというか、あの独特の言い回しが少しとっつきにくかったのです……。それ以来、ブラッドベリからは遠ざかってしまっていました(今思うと、もったいないことをした……)。

時は移って大学1年生。萩尾望都の漫画を読みあさっていた私は、彼女がブラッドベリの大ファンであると知ります。そしてもう一度ブラッドベリを読んでみよう、という気になったところで、大学近くの書店に平積みされた本の帯が目に飛び込んできました。

「200年後の地球でも、きっと読まれる物語。」

バビロン行きの夜行列車 / レイ・ブラッドベリ / 角川春樹事務所 / 2014
バビロン行きの夜行列車 / レイ・ブラッドベリ / 角川春樹事務所 / 2014

その謳い文句のインパクト、そして表紙のデザインが気に入ったこともあって迷わず購入し、帰りの電車の中で一気読み。結果わかったことは、どうもブラッドベリの作品には自分の好みに合うものと合わないものが半々くらいであるらしいぞ、ということでした。

この『バビロン行きの夜行列車』でいうと、「分かれたる家」「目かくし運転」あたりはあまり好きになれなかったり面白さがいまいちわからなかったりしたのですが、「やあ、こんにちは、もういかないと」「窃盗犯」「夏の終わりに」「覚えてるかい? おれのこと」などはもう好みドンピシャを突いてきました。「夏の終わりに」なんかは脳内で萩尾望都の絵に変換して読むといい具合に余韻に浸ることができておすすめです。

ブラッドベリをまだ読んだことがない人にも、私のように別の作品を読んであまり気に入らなかったという人にも、もちろんブラッドベリファンにも、ぜひ読んでもらいたい一冊でした。

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半藤一利編『昭和史探索 一九二六‐四五』

『昭和史』や『ノモンハンの夏』などの著者の半藤一利が、昭和元年から太平洋戦争終戦までの史料を選び抜き、一年ごとに解説を書き下ろした本です。戦前、戦中の大きな流れをまとめた興味深い資料ですね。

この時代は学校で学んでも詳しくは知らない事ばかりなので、戦争があったということを忘れないためにもこのような本は読んでおくべきなのだと思います。

昭和史探索 一九二六‐四五 全6巻 / 半藤一利 / ちくま文庫 / 2006
昭和史探索 一九二六‐四五 全6巻 / 半藤一利 / ちくま文庫 / 2006

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