『世界の雪景色』

ヨーロッパ、カナダ、北極などの美しく幻想的な雪景色をまとめた写真集です。北欧の街の雪景色はおとぎ話の中の世界みたいで良いですね。現地に行くとかなり過酷な環境なんだと思いますが、本当に綺麗で癒されます。梅雨入りしてこれから夏に向かっていく季節ですが、美しい雪景色で和むはいかがでしょうか?

世界の雪景色 / パイインターナショナル / 2014
世界の雪景色 / パイインターナショナル / 2014

当店では、風景・人物の写真集や写真、カメラなどに関する書籍も買取りも大歓迎です。どうぞお気軽にご相談、お問合せください!

『寺山修司少女詩集』―幸福と悲しみと

寺山修司というと、多くの人は真っ先に演劇実験室「天井桟敷」など彼の演出家や劇作家としての一面を思い浮かべることと思います。彼がじつにさまざまな方面でその天才を発揮したのは周知の事実ですが、やはりアングラ演劇のイメージが強烈なのではないでしょうか。

しかし、私が寺山修司の名をはじめて知ったのは国語の授業で彼の『幸福論』を取り扱ったときで、はじめて読んだのも『幸福論』。次に読んだのが、今回ご紹介する『寺山修司少女詩集』。というわけで、私のなかで寺山はどちらかというと詩人としてのイメージが大きいのでした。

寺山修司少女詩集 / 寺山修司 / 角川書店 / 2005
寺山修司少女詩集 / 寺山修司 / 角川書店 / 2005

『寺山修司少女詩集』は、裏表紙の紹介文によると、寺山の数多い詩作のなかから「少女の心と瞳がとらえた愛のイメージ」をうたいあげた詩を集めたものです。

彼は、海をうたっては優しさと悲しみの気配を漂わせ、花をうたっては甘美と淫蕩とを感じさせ、愛をうたってはきらきらした喜びとそれが失われたときの絶望を、幸福をうたっては切なさを纏わせています。「あなたに」という詩に、「書物のなかに海がある 心はいつも航海をゆるされる」という一節がありますが、彼の詩集はまさに海のようです。多彩な表情を持ちあわせ、海に磯の匂いがあるように、どの詩にも特有の雰囲気がある。こんな詩を生み出すことのできた寺山は、彼自身がひとつの大きな海のような人だったのかもしれません。

当店では、寺山修司やアングラ演劇関連の本の買い取り大歓迎です。出張買取も承りますので、お気軽にお問い合わせください

『まるで海外のような日本の絶景』

「日本のマチュピチュ」として有名になった竹田城跡のように、世界の絶景スポットに似ている日本の名所を紹介している本です。世界中のいろいろな場所に見立てているのはちょっと無理があったりもしますが、どの場所も本当に素晴らしい絶景ばかりです。鳥取砂丘や秋芳洞などからコンビナートの夜景まで載っていて面白いです。アクセスガイドもあるので見ていると行きたくなりますね!

まるで海外のような日本の絶景 / 宝島社  / 2014
まるで海外のような日本の絶景 / 宝島社 / 2014

当店では、風景や動物などの写真集も買取りも大歓迎です。どうぞお気軽にご相談、お問合せください!

『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』

みんなが知っているムーミンの作者である『トーベ・ヤンソン』の評伝です。トーベ・ヤンソンが生きた時代と人生、そしてどのようにムーミンを生み出したのかが分かる一冊です。この本を読んでトーベ・ヤンソンのムーミンへの強い想いを知ったあとで、もう一度ムーミンを読み返してみるとまた違ったことを感じるかもしれません。

ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン / トゥーラ・カルヤライネン / 河出書房新社 / 2014
ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン / トゥーラ・カルヤライネン / 河出書房新社 / 2014

当店では、美術関係の書籍や海外の文芸作品などの買取りも大歓迎です。どうぞお気軽にご相談、お問合せください!

『赤毛のアン』―輝かしい少女時代の思い出

『赤毛のアン』の名は、読んだことはないとしても、多くの人々の知るところだと思います。すこし前(調べてみたら、2014年上半期でした……時の経つのは速いものです)に、NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』が放送され高い人気を博したこともあり、書店に平積みされているのを見る機会も増えました。

赤毛のアン / モンゴメリ / 新潮社 / 2008
赤毛のアン / モンゴメリ / 新潮社 / 2008

カナダの作家モンゴメリの手になるこの小説、そして主人公であるアンは、1908年に初版が出版されてからというもの、絶えることなく世界中の人々に愛されてきました。グリン・ゲイブルス(緑の切妻屋根)とよばれる屋敷に住むクスバート老兄妹が少女アンを引き取るところから物語は始まり、アンの豊かで繊細、どこまでも伸びやかな感性による美しい想像に彩られた少女時代が描かれてゆきます。

真白い花の咲き乱れる並木道を見ては〈歓喜の白路〉と名付け、小さな池を見れば〈輝く湖水〉と称し……アンを包む世界はどこまでも鮮やかです。しかしその並木道も池も、他の人々にとってはただいつも通りすぎてゆく景色の一部。彼女の世界が美しいのは、彼女が何気ない美しさというものに気が付き、そこに持ち前の想像力でさらなる輝きをあたえるため、つまり、彼女の世界を美しくしているのは彼女自身なのです。

この作品を読んでそれに気がついた時、わたしは目から鱗が落ちる気分を味わったものです。アンにかかれば、わたしが毎日学校へ通う単調な通学路も、きらめくような夢の小路へと早変わりしてしまうに違いない、それはどんなに得難く素晴らしい才能だろう、と。少女であったわたしはそれから、アンを追いかけて日常のささやかな夢を追う日々を過ごしました。彼女のおかげで、わたしの少女時代は喜びと驚きに溢れていたと、今でもそう思っています。

まさに今、人生いちどの少女時代を駆け抜けている少女たち、そして彼女らの娘さん達にも、この本が読み継がれてゆきますように、と願うばかりです。

当店では、児童文学や少女小説の買い取り大歓迎です。出張買取も承りますので、お気軽にお問い合わせください