追悼 水木しげる先生

11月30日に水木しげる先生がお亡くなりになりました。ニュースを見て驚き、ショックを受けました。『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』のアニメは毎週楽しみに観ていました。そして『ゲゲゲの女房』が朝ドラになった時に夫妻でテレビに出演されていたのを観ていい雰囲気のご夫婦だなと思いました。知っている妖怪のイメージはほとんどが水木先生が描かれたものですし、本当に凄い人だったのだなと改めて思います。ご本人は100歳までいけると仰っていたのでまだまだ現役だと信じていましたが、とても残念です。ご冥福をお祈りします。

水木しげる

幕張店では入口に水木先生の追悼コーナーを設置しました。水木先生の作品を読んで、その世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

『働く男』

俳優であり、文筆家でもあり、そして今年の紅白歌合戦にも出場が決まった歌手でもある星野源さんの本です。雑誌で連載されていた映画コラムや作った曲の解説などもあり、活動の幅が広さと同じく内容が盛りたくさんな一冊です。店員Sが気になったのは「僕を支える55の◯◯」というコーナーです。星野源さんが影響を受けた人や音楽や番組などが紹介されていて面白いです。所々にある手書きイラストもいいですね〜。特別対談として又吉直樹さんと対談も載っているので、気になったら読んでもらいたいです。

働く男 / 星野源 / 文春文庫 / 2015
働く男 / 星野源 / 文春文庫 / 2015

幕張店では人気の小説やエッセイなどいろいろ入荷しています。お気軽にお立ち寄りください。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

ガンダムで初の配信でのアニメ化になった『機動戦士ガンダム サンダーボルト』です。最初のTVアニメの世界観を元にしたサイドストーリーなどですが、登場するメカのデザインがこのマンガ独自なもので格好良いです。それだけではなく戦いの描写や登場人物の心情の表現などもリアルで怖く感じる部分もあります。戦争の話なので当然なんですが……。ちょっとキャラデザが濃いなと気になってはいても、面白くて先が気になる作品です。

機動戦士ガンダム サンダーボルト / 太田垣康男 / 小学館
機動戦士ガンダム サンダーボルト / 太田垣康男 / 小学館

幕張店には『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の他にもたくさんマンガが入荷しました。ぜひお立ち寄りください。

『星の王子さま』―麦畑の色

言わずと知れた名作中の名作、『星の王子さま』。「いちばんたいせつなことは、目に見えない」という言葉で有名なこの作品(の、続編)が、なんとアニメーション映画化され、現在全国の映画館で上映中のようです。

わたしは原作を愛するあまりメディアミックス作品については点が辛くなってしまうことが多いので、観にいくかどうかながいこと悩みこんでいました。ですが、公式サイトに載せられている監督の言葉にごまかしのない誠実さを感じたので、とりあえず一度は劇場に足をはこんでみます。

となるとやはり原作を読みかえしておきたくなり、小学生であったころに購入して、いまでは手垢にまみれている新潮文庫版『星の王子さま』を手にとりました。

星の王子さま / サン=テグジュペリ 訳・河野万里子 / 新潮社 / 2006
星の王子さま / サン=テグジュペリ 訳・河野万里子 / 新潮社 / 2006

一介の読者にすぎない身でなんだか偉そうな、しかもありきたりなことを言っているぞ、と思われてしまうかもしれませんが、やはりすばらしい作品、人のこころに褪せない印象をあたえる作品というものは、読みかえすたびにあらたな発見をさせてくれるものを指すのではないでしょうか。

ずいぶんな昔に遠出をしたさきの本屋さんでみつけ、帰り道で夢中になってページをめくってから、もう何度読んだのかわかりませんが、そのたび「ここもいいなあ」「さりげなく、こんなにすてきな表現がされていたのか」と驚かされます。

それでもやはり、はじめからずっと変わらずに好きな箇所というものはあって、わたしにとってのそれは、王子さまとキツネの別れのシーン。離ればなれになるときに悲しみにくれるくらいなら、そもそも仲よくなんてならなければよかったじゃないか、さいごに泣いてしなうなら、いいことなんてなかったじゃないか、ということを言う王子さまに対して告げた、キツネの言葉。

「あったよ」「麦畑の色だ」

この言葉には、王子さまとキツネが出会ったときに、キツネの言った、「きみは、金色の髪をしている。[…]金色に輝く小麦を見ただけで、ぼくはきみを思い出すようになる。麦畑をわたっていく風の音まで、好きになる……」という言葉が踏まえられています。

出会いの言葉が、別れの言葉につながってゆく。ともに過ごした記憶が、萩尾望都(『ゴールデン・ライラック』)いわくの〈らくだの水〉、メリー・ポピンズにでてくるバートいわくの〈子どものころのやさしい思い出〉のように、それぞれを形づくり、生かしつづけるものとなってくれる。それは、なんて幸せなことでしょう。

あんなにも美しいことばで、その幸福をつたえてくれる『星の王子さま』への愛しさが、日々募ります。観ると決めたはいいけれど、その分やはりすこし、映画怖いなあ……。

当店では、『星の王子さま』やその関連書籍の買い取り大歓迎です。出張買取も承りますので、お気軽にお問い合わせください

木箱・本箱・本棚

度々ブログに登場する当店の木箱。もともと古本市などで本の運搬と陳列棚を兼ねて昔から使われていますので、我々的にはそんなにめずらしいものではありません。運搬に特化していますので見栄えはあまり良くはありませんが、搬入搬出が楽なので木箱を使う本屋さんが多いですね。

最近はこういった木箱を運搬用ではなく、飾り棚として使う方が増えているようです。当店でもその昔はワイン箱などを使って本を飾っていましたが、もともとはワインサイズで作られているため、本を入れるにはちょっとサイズ的にドンピシャというわけにはいきません。そんなわけで、今はワイン箱を意識しつつ、単行本を収めるのによいサイズの箱を製作して使っています。

お店に置いておくとお客様からの引き合いが結構あり、そのまま販売したりオーダーを受けたこともありました。

もう何個作ったかわかりません 笑。
もう何個作ったかわかりません 笑。

本当は箱を作ったら一年ぐらい外に放置しておくといい感じになるんでしょうけど、そんな時間もありませんので、いろいろ試した結果、あえて加工品や高級な木は使わないことにしています。手作り感と木のヤレ感が残るようにしたいとおもっています。

ガチャガチャ組み合わせてもいいし、部屋にゴロゴロ転がしておいてもいいですね。
ガチャガチャ組み合わせてもいいし、部屋にゴロゴロ転がしておいてもいいですね。

最近また木箱の問合せや製作の依頼がちょいちょいあるので、詳細を書いておきます。ご依頼は問合せページからどうぞ。 ※現在は受付をおこなっておりません。

木箱・本箱・本棚

外寸法:幅 〜500mm ×高さ 200〜350mm × 奥行 150〜220mm
材質:スギ板(厚さ13mm前後)
背板: ベニヤ板
価格:3,000円(消費税別)
納期:本業の合間に作りますので、2〜4週間いただきます 要相談となります。

木箱は手作り感と木のヤレ感が残るように作っているため、汚れやキズ、クラックなどの個体差があります。既製品や加工品のようにキレイなものではありませんので、あらかじめご了承くださいませ。