入荷情報:ドラえもん全45巻セット

言わずと知れた国民的マンガ『ドラえもん』の全45巻セットが入荷しました。ドラえもんのコミックといえば繰り返し読まれてクタクタになっているものが多いなか、この度入荷したものはほとんどイタミ等が見られないピカピカの状態です。ここまできれいな状態のものはなかなかお目にかかれないので少し興奮してしまいました。ドラえもん1巻の初版は1974年ですが、今回入荷したセットは全巻2001年以降に再版されたものなので、そのこともきれいな状態を保てている要因と思われます。

草古堂ではネット販売も行ってますが、しばらくは店頭のみで販売してみようかと考えています。ネット販売はやはり反応が早いのであまりにすぐ売れてしまうと淋しい場合があるのです 笑

ドラえもん / 藤子・F・不二雄 / 小学館
ドラえもん / 藤子・F・不二雄 / 小学館

多くの人がおそらくそうであるように、ドラえもんはわたしにとっても幼い頃からとても身近な存在でした。夜眠れない時に羊を数えるなどと云いますが(現実にそうしている人ってどれ位いるのでしょう?)、わたしはよくドラえもんのエピソードを思い出せる限り頭のなかで追ったりしていました。そうすると眠れた……かどうかは定かではありませんが寝なきゃ!という焦る気持ちが落ち着いてきたのをよく覚えています。あの頃からドラえもんに面白さだけでなく癒やしも求めてたのかな〜。

幕張店ではその他にもさまざまな完結セットを多数取り揃えております。お気軽にお立ち寄りください!

『れもん、よむもん!』―よむことの楽しさ

新潮文庫の人気キャラクター『Yonda?パンダ』を彷彿とさせるかわいらしい表紙に惹かれて何気なく手にした本書ですが、帯の「生きることは読むことだった、あの頃」という言葉そのままに作者・はるな檸檬さんの幼少期からの読書遍歴をエッセイマンガという形をとって熱く熱く語られています。

れもん、よむもん! / はるな檸檬 / 新潮社 / 2014
れもん、よむもん! / はるな檸檬 / 新潮社 / 2014

とくに印象深いエピソードは両親共に大変な読書家だそうで、家族団らんといえばリビングに集まりつつも各々読書大会だったということ。弟くんだけはかたくなに本を読まないため「宇宙人」と表現されてます 笑。

ほんとうの読書好きのお家って自然とこうなるんだ!となぜか感動?してしまいました。一緒にテレビを観たりしゃべり合うことだけが団らんじゃないんですよね。

れもん、よむもん高楼方子さんの児童文学『時計坂の家』と出会った時のエピソードもまた興味深いです。主人公フー子が祖父の家の扉から異世界へと迷い込む……というファンタジー小説なのですが、作者はとりつかれたようにのめり込み、図書館で借りた本だったため返却しては司書さんが本棚に戻した瞬間を柱の影からじっと見守りダッシュ!でまた借り直すという荒技を十数回繰り返したという……。今考えると迷惑な行為だったと綴っていますが、ここまで夢中になれる本に出会えるというのはとても幸せですね。

購入するのは小学生の少ないお小遣いでは無理だったそうですがそれほど好きなら買ってはもらえなかったのかな……という疑問は置いておいて、一冊でも多くこんな読書体験をしてみたいものです。

ちなみにはるな檸檬さんは『海月姫』などで人気の東村アキコさんと学生時代に同じ絵画教室だったそうで、ちらっと東村先生も出てきます。東村アキコさんは今一番ハマっているといってもいい作家さんなのでお二方の意外なつながりが嬉しかったです。

当店ではコミックエッセイやブックガイド、書誌学など、本にまつわる本の買い取り大歓迎です。お気軽にお問い合わせください